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ウィーン美術史美術館 編集 コメント書込み(0)

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(图)ウィーン美術史美術館ウィーン美術史美術館

ウィーン美術史美術館は、 ヨーロッパ最大の貴族ハプスブルク家のコレクションを一堂に集めて1891年に開館しました。 既存の宮殿などを改築して転用したものではなく、 新古典主義の建築家ハーゼナウアーとゼンパーによって約20年の歳月をかけて建設され、 ルネサンスとバロックの両様式を巧みに取り入れた外観は、 そのままコレクションの特質を反映しています。 展示は「古代エジプト・オリエント」「古代ギリシア・ローマ」 「彫刻・工芸」「絵画」「貨幣・メダイユ」の5部門に学術的に分類されていますが、 やはり、歴代諸侯の趣味と財力を反映したルネサンスからバロックの絵画コレクションが傑出しています。 作品は地域的にもイタリア、スペイン、フランドル、ドイツ、オーストリア、東欧など、 ほぼ全ヨーロッパを網羅しており、自ら美術史美術館と名のるだけの質量を誇っています。 東西冷戦の終焉、統合化されるヨーロッパの中にあって、近年ますます存在価値を高めている美術館です。

ウィーン美術史美術館はウィーンの中心にある。空港からタクシーで約二十分。 ヨーロッパの名門ハプスブルク家の集めた美術品は質、量ともに実に素晴らしいものである。その美術品を展示するために、一八七〇年から二十一年という歳月をかけて、予算を度外視した建物が造られた。その贅をつくした華麗さは現在ではとうてい再現することは不可能である。外観も立派であるが、内部も宮殿のように美しい。ハプスブルク家の財力の豊かさには今更ながら驚くばかりである。 装飾の施された華麗な玄関ホールは階段が三方に延びている。一階はエジプト・オリエントの紀元前の墓石、人形、壷、ガラス器、アクセサリーから十八世紀までの教会の宝物、宮殿の飾り、調度品、宝石、王冠に至るまでが飾られている。全部で三七室もあるという。
 二階の絵画の部分だけでも三八室ある。天井からの自然光も採り入れてあり、柔らかい光線が名画を包んでいる。
 三八室の中で、特に感銘を受けた作品を紹介しよう。イタリアのト六世紀絵画では、ティツィアーノが多いが、その外側の部屋にあるジョヴアンニ・ベルリーニ「鏡を持つ若い女」が美しかった。髪の飾りの水色の布が生きていて、品のよい女性の美しさが匂うような作品である。 五室の隣りのベラスケスも圧巻で、十点以上あり、どれも可愛い貴族の子供ばかりの肖像画である。「青い服のマルガリータ王女の肖像」が一番素晴らしいと思った。八歳くらいだろうか。つんと澄まして立っているのが、何ともいえずおしゃまで面白い。
 ピーテル・ブリューゲルー世の名品十四点は素晴らしいの一言につきる。このブリューゲルを見ることができただけでも、ウィーンヘ来た甲斐があったと思う。「バベルの塔」「雪中の狩人」らは、代表作と呼べる名品である。
四十歳そこそこで死んだブリューゲルー世の偉大さを改めて感じる。その子、ヤン・ブリュー・ゲルとでは、その発想、精神性、画面構成力において格段の差がある。人間の生の厳しさと楽しさ、孤独とだんらんを大ブリューゲルは私たちに語りかけてくれる。
 ルーベンスが三十点ほどある。ルーベンスの女性像は豊かで柔らかい雰囲気が魅力である。レンブラントが五点あったが、「大きな自画像」は数ある自画像の中でも傑作である。そして、フェルメールの「絵画の寓意」はアトリエの中の画家とモデルを描いているが、その光の柔らかい美しさは息をのむばかりである。静かな停止した時間がここにはある。この美術館の名品の一つだが、いちばん端の部屋にあるので見逃してしまう恐れがある。
 立派な宮殿の中の珠玉の作品群を一通り見たあと、心に残った名品だけをもうニ度見て回ることを勧めたい。さらに心に深く刻まれる何かがある。名品は何度見てもいい。機会があればもう一度訪れたい美術館である。

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