ゲーミングPCのしくみ(パーツの構成)

ゲーミングPCや、通常のPCは多くのパーツを組み込むことで一台のPC(パソコン)となります。
ここでは、PCのパーツ構成について解説します。
CPU
CPUは、Central Processing Unitの略でプロセッサーとも呼ばれていて、PCには必ず搭載されています。
マウスやキーボード、メモリーやSSD、ハードディスクといった各種パーツとデータの受け渡しを行って、コンピューターの 制御や演算を担当します。
そのためCPUの性能は、パソコンの性能や価格に大きく関わってきます。
CPUの製造メーカーは、Intel(インテル)とAMD(エーエムディー)が有名で、ともに米国の会社です。
Intelは、WindowsやMacなど世界中のコンピューターに搭載されるなど大きなシェアをもっていますし、AMDは性能と価格のバランスがよくてコスパに優れています。
グラボとのバランスが重要
ゲーミングPCの場合、特にグラフィックボードの性能が重視される傾向がありますが、グラボの性能に比べてCPUの性能が低すぎると、それがボトルネックとなってしまって性能を発揮できないことがあります。
ハイエンドのRTX 3070以上を選択するのであればCore i9やCore i7、GTX1660SUPERやGTX1650 SUPERならCore i7やCore i5、 Ryzen 5シリーズといった具合に、バランスのとれた構成にすると性能を発揮しやすいです。
グラフィックボード(グラボ)
グラフィックボード(グラボ)とは、GPUを搭載したパーツのことで、映像や画像の処理に力を発揮します。
グラボは高精細な映像を描画したり、4Kモニタなどの大きなサイズの画像を描画する処理を担当します。
CPUの中にはGPUの機能を内蔵しているものもありますが、「ゲーミングPC」のGPUの代わりになるほどの性能はありません。
グラボの付いていないPCや、GPU性能の低いPCでは、多くのPCゲームがプレイできないといった制限を受けます。
グラボには様々な種類がありますが、どういうゲームをプレイしたいのかによっても、必要なグラボ(GPU)は変わってきます。
ゲーミングPCには高いCPUとGPUの性能が必要
CPUの性能が低いと演算が間に合わずに処理が遅れてしまい、GPUの性能が低いと描画に時間がかかってしまい、フレームレートがガタ落ちしたりといったことが発生します。
ゲーミングPCの場合、CPUとGPUの両方に高い性能を求められることが多いです。
メモリ
「メモリ」はゲームのデータなどCPUに必要な情報を一時的に保存しておくパーツで、データを高速で受け渡しをすることができます。
メモリが多ければ大量のデータをSSDやHDDに頼らずに扱うことができるので、作業効率が良くなります。
最近の傾向としては、以下のようになります。
- 8GB = 最低限必要
- 16GB = ゲームプレイを目的とした場合の標準
- 32GB以上 = 動画編集や配信などを行う場合
メモリは2枚、又は4枚でPCに搭載することが多いのですが、一般的には4枚よりも2枚差しの状態のほうが安定しやすいと言われます。
ただし、大容量のメモリは高価なため、同じ32GBであっても8GBx4枚よりも16GBx2枚の方が価格が高くなりがちです。
ストレージ(SSD・HDD)
ゲーミングPCのデータを保存するストレージは「SSD」と「HDD」があります。
SSDの特徴はアクセスが早いが高価なことで、HDDはアクセスはさほど早くはないものの容量あたりの単価が安いという特徴があります。
動作の早さからSSD一択といっていいです。
最近は「ストレージはSSDのみ」というゲーミングPCが主流です。
SSDとHDDではアクセス速度の差が大きく、SSDの低価格化とネットの普及により、たくさんのデータを保存する必要がない限り、ゲーミングPCでHDDが使われることは少なくなっています。
大量のデータを扱いたい場合や動画編集なども行う場合は、OSやよく使うゲームはSSDに保存し、起動する機会の少ないゲームやアプリ・動画ファイルなどはHDDに保存して使うことが多いです。
マザーボード
マザーボードはゲーミングPCの中枢となる基盤です。CPU・グラフィックボード・メモリ・SSDなどの各パーツは、すべてマザーボードに取り付けます。
マザーボードの役割はデバイスやシステムのコントロールすることで、特にチップセットとBIOSシステムは重要な選択基準のひとつです。
マザーボードのサイズもATX・Micro-ATX・Mini-ATXの3種類があり、PCケースによって取り付けができるかどうかが違ってきます。
PCケース
PCのケースは、さまざまな種類があり、サイズは以下のように5種類があります。
PCケースの大きさは大きく分けて5つ
- フルタワー
- ミドルタワー
- ミニタワー
- キューブ型
- スリム型
ゲーミングPCの主流は、ミドルタワーとミニタワーが主流です。
ミニタワー・キューブ型・スリム型のPCケースは中が狭く、Micro-ATXまたはMini-ATX規格のマザボや、コンパクトなパーツしか搭載できません。
また、ファンが取り付けにくく給排気にも難があるので、冷却面でも不利です。
フルタワーやミドルタワーであればどのサイズのマザーボードでも対応できますが、小型のPCケースを使いたい場合は、よく考えて決めたいところです。
比較的大型なミドルタワーのケースは、「大きなサイズのグラボなども搭載できるので拡張性が高い」のが特徴で、PCの置き場に余裕があって、将来的にパーツを交換する予定がある場合に向いています。
PCの置き場に余裕がない場合や、数年後にもパーツ交換の予定がない人・カジュアル性を重視する人には、小型ケースを選択することになります。
CPUクーラー
「CPUクーラー」は、特に発熱の多い「CPU」を冷却するためのものです。
CPUクーラーの方式は大きく分けて「空冷」と「水冷」の2つがありますが、ほとんどのゲーミングPCは「空冷」を採用しています。
水冷式は冷却性は高いものの、コストがかかる上に水漏れなどの心配もあってメンテナンスなどにも神経を使うので、ヘビーユーザー向きです。
モニター
モニターはゲーミングPCとセットで使うデバイスなので、周辺機器となりますがゲーミングPCを選ぶ際の基準のひとつになる場合があります。
FPSやTPSをプレイするゲーマーに特に人気のモニターは、フレームレートを144fpsまで描画できる「144Hzモニター」と、240fpsに対応した「240Hzモニター」です。
フレームレート(fps) とは?
フレームレートは、”1秒間に何枚の画像を表示しているか”ということで、fpsの値が高いほど、なめらかに画面が動きます。
ゲームのフレームレートが高ければ高いほど映像が滑らかになるので、対象物の動きがわかりやすくなったり、3D酔いしにくくなるので快適にプレイできます。
そのため、FPSなどの対戦ゲームではフレームレートが高いほうが有利といわれています。
RPGやSLGには情報量の多いWQHDや4Kモニターが人気
「WQHDモニター」や、より解像度の高い「4Kモニター」は、一つの画面にたくさんの情報を表示することができる為、RPGやSLGをプレイするゲーマーに好まれます。
また、CGや動画編集などをするのであれば、解像度が高く情報量の多いモニターだと作業がやりやすいです。